水平調整

脇台の足底の腐った部分を15mm切り取って、天板もカンナが消して、使用出来るようにしました。足底は30mmだったものを15mmに削ったので、なんか裸足になったようですが、作業テーブルの脇台として立派に復活。良かったね。^_−☆

足の腐った部分を削りました

さて、脇台が出来たところで、作業テーブルの水平調整をします。これは事務机として使っていたもので、高さ調整のネジむき出しでやり難い。さらにネジの先が床に食い込んでいる。

むき出しの調整ネジ。食い込んでるし、これでは調整難し。

この足も直してやらなきゃ。という訳で、ネジ頭を金属プレートにろう付けし、それを木片にのせることにします。

 

この作業のポイントは、ろう付けですね。

真っ赤なネジとプレート

ろう付けのYouTubeを見ると、こんなに真っ赤にしなくてもできていますが、僕はまだ不慣れ。ま、なとか付いてます。いや、結構しっかりしてる💪✨

 

ろう付けできました

木片は30ミリ× 40ミリ。手で回しやすい大きさです。これでテーブルの移動もしやすくなる。

4足できた

これなら手で調整できる


取り付け、水平調整完了。脇台と高さ揃えました。

完了

地味な作業だけど、長年の課題を解決して、すっきり。

次は、この脇机の脚に横棒をつけ、棚を付けることです。

2023年5月9日

お寺の脇台

お寺の脇台


お寺にあった脇台、高さが78cmつくりはしっかりしている。
これを工房で使おうとしたのですが、足の下をとめている横棒が雨水で腐っているのです。

腐った底の横棒

こりゃ大変だ、だめかな。

切り取ってみる。

切ったかけら

結構やられてる。でも意外と腐っている部分は浅いか?

先日購入した電気カンナを使用。まずは0.5mmから、、

0.5mm削ってみる

うーん、もう1回0.5mm。

1mm削る

仕組みが分かるまで削ってみる。

2mm削る

3mm削る

4mm削る

なにか、小さな点が並んで見えてきました。

 

5mm削る

5mm削ったら、点の周りに円が見えてきました。そう、これはドリルの穴です。
ドリルで溝を掘っているのです。構造がはっきりするまで削ります。

 

6mm削る

はっきりとドリルの穴が見えましたね。端は2個、真ん中は3個のドリル穴です。

 

10mm削る

ホゾが見えてきました。接着は膠のようです。

 

12mm削る

15mm削る

 

これではっきりしました。

両端は2個、真ん中は3個のドリル穴です。

ドリルで25㎜深さのミゾほりがしているのです。これがしっかりした構造の秘訣の一つですね。今まで僕はせいぜい15㎜ぐらいのミゾでした。ノミでやると僕の技術ではこれが限界です。そして膠(にかわ)でホゾを接着している。これで長年の雨露にも耐えています。


僕はこの脇台の高さを調節(低く)して、工房で台として使おうと思ってますが、
このやり方でホゾとミゾの継ぎをやることにしました。
大収穫です。


また、この底棒の修理にはボンドではなく、膠を使うことにします。
これも新しいチャレンジの始まりです。

 

2023年5月4日

 

 

 

工房記始めます

僕は現在71歳、5年ぐらい前から木工を始めました。

小さな家とか家具とかを作りたいと思ったのです。

でも作り始めると、結構難しい。

小さな木片をどうやって組み立てるのか、

小さな穴をきれいに空けるにはどうしたらいいか、

小さな木片をどのようにカンナをかけるのか、

どれもなかなか難問なのです。

 

ぬいぐるみ用の小さな椅子とか

写真用の額ぶちとか、

作ってみるうちに、

木片を抑えるための治具

直角に切るための治具

さらにその治具を作るための治具、等々

必要に迫られて、いつの間にか、治具製作者になっていました。

 

工具はほとんど金属で作るため

溶接やろう付けもチャレンジしました。

さらに革細工やプラスチック材料の加工もやりました。

こうなると、作品を作るまでになかなか到達できないかもしれません。

でも、これでいいのです。

 

自分は今、木工という入り口から

モノつくりという果てしない森の中へ

さまよいこんだのです。

 

お金と時間がいっぱいあれば、何ら苦も無くできることもあるでしょう。

YouTubeを覗けば、たくさん出てくる。

でも僕は、自分の手でモノを作りたいのです。

少ない材料と資源から考えて工夫して

モノを作ることの喜びを味わいたいのです。

 

僕は現在、施設警備の仕事をし、妻と二人で生活しています。

多少の余裕と、空間と、そして健康と

これらに心からありがとうです。

まだまだ若輩者という気持ちです。

でも限りある命の道しるべとして

工房記を書いておきたいと思いました。

 

令和5年5月1日

大谷良一